PM2.5(微小粒子状物質)は直径2.5マイクロメートル以下の極めて小さな粒子です。肺の奥深くまで侵入し、呼吸器・循環器系に深刻な影響を与えます。数値の見方から具体的な対策まで、すべて解説します。
PM2.5(Particulate Matter 2.5)とは、大気中に浮遊する直径2.5マイクロメートル(μm)以下の粒子状物質のことです。髪の毛の太さ(約70μm)の約30分の1という極めて微細なサイズです。
PM2.5の発生源は大きく2つに分かれます。
PM2.5が危険な理由は、その小ささにあります。鼻や気管で大部分がフィルタリングされる粗大粒子(PM10)と異なり、PM2.5は肺の奥の肺胞まで到達し、血中に取り込まれることがあります。
特に影響を受けやすいのは子ども・高齢者・妊婦・呼吸器疾患や心臓病を抱える方です。AQIが100を超える日は、これらの方々は屋外での活動を控えることを推奨します。
| 機関 | 24時間平均値 | 年間平均値 |
|---|---|---|
| WHO(2021年改訂) | 15 μg/m³ | 5 μg/m³ |
| 日本の環境基準 | 35 μg/m³ | 15 μg/m³ |
| 注意喚起の目安(環境省) | 70 μg/m³以上 | — |
| AQI | PM2.5濃度目安 | レベル | 推奨行動 |
|---|---|---|---|
| 0 – 50 | 0 – 12 μg/m³ | 良好 | 外出・運動に最適 |
| 51 – 100 | 12 – 35 μg/m³ | 普通 | 敏感な方は長時間の屋外を控えめに |
| 101 – 150 | 35 – 55 μg/m³ | 敏感群に注意 | 子ども・高齢者・疾患のある方は屋外を控える |
| 151 – 200 | 55 – 150 μg/m³ | 健康に悪い | 全員が屋外活動を減らす。マスク必須 |
| 201 – 300 | 150 – 250 μg/m³ | 非常に有害 | 屋外活動を避ける。換気は最小限に |
| 301+ | 250 μg/m³以上 | 危険 | 外出厳禁・室内に留まる |
PM2.5対策にはすべてのマスクが有効なわけではありません。適切なものを選ぶことが重要です。
日本の環境基準は1日平均35μg/m³以下です。WHOは24時間平均15μg/m³を指針値としています。35μg/m³を超えると呼吸器・循環器疾患のある方や子ども・高齢者は外出を控え、70μg/m³を超えると全員が屋外の長時間活動を避けることが推奨されます。
通常の不織布マスクはPM2.5の捕集率が低く、十分な効果は期待できません。N95・KN95、または国内規格のDS2以上のマスクを、顔とのすき間ができないように着用する必要があります。
濃度が高い時間帯は窓を閉め、換気は短時間にとどめます。24時間換気システムがある場合はフィルター付きの給気口を使い、空気清浄機(HEPAフィルター)を併用すると室内濃度を下げられます。
黄砂は主に直径4μm前後の砂じんで、PM2.5より粒子が大きいものが中心です。ただし黄砂に汚染物質が付着してPM2.5濃度を押し上げることがあり、春先は両方の警戒が必要です。