結論:PM2.5・黄砂の影響が最も大きい=「空気が汚い県」は福岡県・長崎県・佐賀県など北部九州。日本一空気がきれいな県は大陸から遠い沖縄県・北海道・青森県です。ただし「日本一空気が汚い県・場所」は指標(PM2.5/光化学オキシダント/NO₂/黄砂)と時期で顔ぶれが変わります。PM2.5年平均濃度の目安つきで都道府県別に解説します。
※環境省の大気汚染物質広域監視システム(そらまめくん)の測定局データと越境汚染の傾向をもとにした一般的な順位です。数値は測定局・年により差があり、指標(PM2.5/光化学オキシダント/黄砂)によって上位の県は変わります。詳細は下記で解説。
環境省「そらまめくん」の測定局データと越境汚染の傾向から、PM2.5の年平均濃度が高めになりやすい都道府県を順に並べたものです。大陸に近い北部九州と、工業・交通の集積する瀬戸内〜近畿が上位に並びます。
| 順位 | 都道府県 | 高めになりやすい主な理由 |
|---|---|---|
| 1 | 福岡県 | 大陸に最も近く越境PM2.5・黄砂の影響が通年で大きい |
| 2 | 長崎県 | 大陸に近く、離島・沿岸部でも越境汚染が届く |
| 3 | 佐賀県 | 北部九州で越境汚染+内陸の滞留 |
| 4 | 熊本県 | 越境汚染に加え阿蘇の火山ガス(SO₂)の影響 |
| 5 | 山口県 | 大陸に近く、周南などの工業地帯 |
| 6 | 広島県 | 瀬戸内の弱風で滞留しやすく、黄砂の飛来も多い |
| 7 | 岡山県 | 水島臨海工業地帯+瀬戸内の滞留 |
| 8 | 大阪府 | 交通・工業の排出量が多く、夏は光化学オキシダントも高い |
| 9 | 兵庫県 | 阪神工業地帯と瀬戸内の条件が重なる |
| 10 | 鹿児島県 | 桜島の火山灰・火山ガスと越境汚染 |
※順位は年平均の一般的な傾向で、年ごとの偏西風・気象条件により入れ替わります。光化学オキシダント注意報の回数で見ると関東内陸(群馬・埼玉)や愛知・三重が上位に入ります。
「大気汚染ランキング」といっても、比べる物質によって上位の都道府県は大きく変わります。代表的な指標は次の3つです。
PM2.5は中国大陸からの越境汚染の影響を強く受けるため、大陸に近い九州・中国・四国の県で年平均濃度が高くなりやすい傾向があります。
| 傾向 | 主な都道府県 | 理由 |
|---|---|---|
| 高めになりやすい | 福岡・長崎・佐賀・熊本・山口・広島 | 大陸に近く越境PM2.5・黄砂の影響が大きい |
| 中程度 | 大阪・兵庫・岡山・愛知 | 工業・交通の排出と広域移流が重なる |
| 低めになりやすい | 北海道・青森・沖縄本島・長野 | 大陸から遠い、または人口・工業が少ない |
ただし黄砂やPM2.5は広い範囲に飛来するため、濃度の高い日には全国どこでも数値が上がります。年平均が低い県でも「今日は高い」という日がある点に注意が必要です。
光化学オキシダントは、強い日差し・高い気温・交通や工場からの前駆物質がそろう夏に発生します。PM2.5とは上位の県が異なります。
大気汚染物質の年平均濃度が低い傾向にあるのは、次のような条件がそろう地域です。
「空気がきれいな県で暮らしたい」という場合も、黄砂シーズン(春)やPM2.5の高い日は数値が上がるため、移住や旅行の前にはその地域のリアルタイムの空気質を確認するのがおすすめです。
大気汚染ランキングが情報源によってバラバラに見えるのは、次の理由からです。
そのため「○○県が日本一」と断定するより、自分の住む地域の“今日の数値”を継続して見るほうが実生活には役立ちます。
cocoairでは全国の都市・都道府県のPM2.5・AQI・黄砂の状況をリアルタイムで確認できます。ランキングの傾向とあわせて、お住まいの地域の実際の数値をチェックしてください。
Q. 日本一空気が汚い県はどこですか?
A. PM2.5・黄砂では大陸に近い福岡県・長崎県・佐賀県など北部九州が最も影響を受けやすい県です。ただし光化学オキシダントは大都市圏や瀬戸内で注意報が多く、指標により「汚い県」の顔ぶれは変わります。
Q. 日本一空気が汚い場所はどこですか?
A. 年平均のPM2.5では北部九州や瀬戸内工業地域の測定局が高め、NO₂は大都市の幹線道路沿い、光化学オキシダントは関東内陸で高くなりやすく、「場所」も指標と時期で変わります。
Q. 空気が汚い県のランキングは?
A. PM2.5年平均濃度の目安では①福岡②長崎③佐賀④熊本⑤山口⑥広島⑦岡山⑧大阪⑨兵庫⑩鹿児島の順に高めの傾向です。
Q. 日本で一番空気がきれいな県はどこですか?
A. 沖縄県・北海道・青森県・秋田県・長野県など、大陸から遠い、または人口・工業が少なく標高の高い地域が低い傾向です。ただし春の黄砂やPM2.5の高い日は全国的に数値が上がります。
Q. 大気汚染は何で比べればよいですか?
A. PM2.5の年平均濃度、光化学オキシダント(Ox)注意報の発令回数、二酸化窒素(NO₂)などが代表的な指標です。指標ごとに上位の都道府県が異なるため、複数の観点で見るのが正確です。